2025/04/30 20:29
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2012/01/21 04:16
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俺が小さい頃、初めて動物園に行った時。象の前で母ちゃんと二人で並んで撮った写真。 母ちゃんは、女手一つで俺を育ててくれた。 脳の細胞が、加速度的に死んでゆく病気。不治の病。 病室のベッドで横になる母ちゃん。その写真を大切そうにいつも握っている。 ( ´ ▽ ` )『初めて動物園に行った時、たけしも一緒にお弁当作ったのおぼえるかい?』 『うん。覚えてるよ(^_^;)』 ( ̄▽ ̄)『たけしは、おにぎりが、上手に握れなくてね…』 『うん…うん、(T ^ T)』 ( ̄▽ ̄)『先生聞いてくれる?うちのたけしったら…』 『母ちゃん…俺だよ、たけしだよ?(T ^ T)』 ( T_T)『お家に帰りたいよーおかぁさあーん』 ( *`ω´) 『ちょっと!おじさんだれ?泥棒!泥棒!』 『母ちゃん…俺だよ.(T ^ T)』 脳の細胞の減少と共に、記憶もどんどんなくなってゆく。 いずれは心肺停止。もって、後1ヶ月だった。 そんなある日。 もう、記憶も全くない。自分さえわからない状態になってしまっていた母ちゃん。 病室で寝ている母ちゃんの隣で俺は、あの写真を見ながら一人つぶやいてた。 『この時は、どんなオカズだったっけ…えっと…卵焼きと…オニギリと…あれ?思い出せねえや…(T ^ T)』 (=´∀`)『べ、ベーコンだよ…』 『き、記憶が戻った!(≧∇≦)』 (=´∀`)『たけし…お弁当美味しかったかい?』 『うんっ!美味しかったよっ(T ^ T)母ちゃん!』 (=´∀`)にこっ 『母ちゃん!!』 それから数時間後、母は眠るように息を引き取った。 母は、最後の力を振り絞って、動物園の記憶だけは残しておいたのかもしれない。 俺は棺の中に、その写真を一緒に入れた。母が、大好きだったその写真を。 (=´∀`)『たけし…お弁当食べようか?』 ( ̄▽ ̄)『うん!』 (2チャンネルよりリライト) PR |

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